就業規則で休憩規定を定める場合のポイント
目次
休憩の意味について考えたことがありますか?
絶対的必要記載事項となる休憩は、就業規則を作る上で絶対に盛り込まなければならない存在です。
昭和22年に発行された行政通達によると、休憩時間には「単に作業を行わない手待ち時間を含めず、労働者が権利として労働から離れることが保障されている時間」という意味や定義があるようです。
こうした意味合いを持つ休憩は、就業規則の中できちんとルールを定めることが、従業員の負担や不安を減らす良策になると言えるでしょう。
休憩の時間帯を就業規則の中で特定する
就業規則で休憩規定を定める場合は、時間帯を詳しく記載することが必要です。
時間帯を明確にしておけば、事業主から見て「サボり?」ともとれる長時間の休憩をとる従業員に対しても、きちんと対処や指導ができるようになるのです。
また具体的な時間数がわかれば業務多忙により休憩が取れなかった場合のスケジュール変更もしやすくなります。
休憩時間を分割付与することはできる?
「スタッフ数が少ない」とか「お客様対応がひっきりなしに続く」といった理由でまとまった休憩がとれない場合は、20分×3回といったイメージで分割付与することも可能です。
しかし1回単位の時間があまりにも短すぎると、バタバタして逆に心身が休まらない状況となりますので、最低でも1回20分~30分以上にすることが必要だと言えるでしょう。
長い休憩時間の設定はできる?
労働基準法で定めているのは、休憩時間の短さに関する規定だけです。
昼と夜の営業となる飲食店や午後の診療開始時間が遅いクリニックなどでは、3時間を超える休憩時間が存在していても全く問題はありません。
実際に運営できるルールを定めるのが理想
作業効率や従業員の健康にも関わる休憩は、実務上運用可能な規則を定めるのが理想です。
また就業規則で休憩規定を設けているのに、ランチを食べることも許されないといった場合は、法律違反で訴えられる可能性も出てきますので、自分の職場に合ったルールを設けることが労使間トラブルを防ぐ良策になると言えそうです。
休憩時間の設定や分割でお悩みのことがありましたら、労務問題を得意とする四ツ橋総合法律事務所にご相談ください。