ブラック企業となる残業時間における基準は「1日11時間以上」の労働
自分の会社がブラック企業にならないために
実際に働く従業員から見て明らかに不正ともとれる残業時間の基準を設ける会社の中には、我慢の限界を超えたスタッフによる訴訟トラブルにより、ブラック企業として社会的に有名になってしまった企業も多く見受けられます。何らかのメディアで1度でもブラック企業と紹介されてしまうと、お客様との信用やネームバリューといった部分に傷がつくこともありますので、事業主自ら残業時間の正しい基準について学ぶ心掛けも会社を守る上で必要な取り組みだと言えるでしょう。
ブラック企業の基準は1日の労働平均時間が11時間以上
労使間トラブルに関するさまざまなメディアを見ていると、その多くがブラック企業の定義を「1日平均11時間以上の労働がある会社」としている実情に気付かされます。労働基準法で定める労働時間は、「1日8時間、週40時間」が原則です。会社と労働者側の話し合いにより三六協定と呼ばれる労使協定が結ばれている場合でも、「1週間で15時間まで、2週間で27時間まで、1ヶ月で45時間まで、1年で360時間まで」という残業時間の上限が定められているのです。
どうして11時間がブラック企業の目安になるの?
例えば、サブロク協定によって1週間15時間までの残業が可能となっている会社で従業員が土日祝日休みの週5日に渡って毎日平均的に残業を行なうと仮定すると、1日の残業は3時間前後となるのです。これに対して1日の法定労働時間は8時間と定められていますので、8時間+3時間を合算して11時間が残業時間の上限平均と考えられます。
この業界にはブラック企業が多い
あるメディアの調査レポートによると、コンサルティング業界、広告業界、土木建築業界、出版マスコミ業界にブラック企業が多いそうです。最も残業の多いコンサルティング業界の場合は、1週間の平均残業時間が85時間近くになることもあるようです。こうした業界では「毎日遅くまで残業をすることが普通」という歪んだ常識が見受けられますが、ハードワークによって従業員が心身の病になった時に会社側が訴えられる可能性も無いとは言えない実情があるのです。
まとめ
今回は、「1日の平均労働時間が11時間以上」という数字を目安に、ブラック企業に関する話をしてみました。またブラック企業の場合はサービス残業による割増賃金の未払いを行っている傾向もあるため、残業代請求の訴訟によって会社の名前が悪い意味で社会に知れ渡ってしまうケースも存在するようです。こういったトラブルが1度生じると、次から次へと従業員の怒りが爆発する可能性もありますので、もし既にブラック企業の兆候があるなら早めに労働基準法に詳しい弁護士に相談をして改善をする必要するべきだと言えるでしょう。